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大学病院改革の一環という狙いも - 森田潔・岡山大学学長に聞く◆Vol.2

インタビュー 2014年11月25日 (火)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――「岡山大学メディカルセンター構想」は、地域の医療提供体制の再編だけでなく、医学部や大学病院の改革にもつながり得るかと思います。大学病院が持つ「臨床機能」を中核として充実させるために大学本体から切り離す構想であり、先生は「大学病院だけでは、臨床教育の全てをカバーできないという現状がある」とも指摘されています。 その通りです。この構想は、大学病院改革でもあります。私は学長になる前、病院長を務めており、大学病院の限界も、分かっていました。今のレベルの大学病院では、世界に太刀打ちできないことを感じていました。 岡山市内、岡山県内には、他に病院があるものの、「まず6病院でメディカルセンター構想を実現していく予定」(森田潔氏)だという。 ――「限界」とは、どのような意味でしょうか。 要するに、ベッド数が少なすぎるということです。865床の大学病院では、できることが限られています。米国にせよ、ヨーロッパにせよ、1つの病院の規模は大きい。研究データの集積をはじめ、スケールが違うわけです。今よりも大きな単位で医療をしたいという目的があります。 大学病院の医療は、先進医療が主であり、学生教育の全てをで...