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「日本の感染症対応は金太郎あめ」、青木真氏

レポート 2014年11月28日 (金)  池田宏之(m3.com編集部)

米国感染症専門医で日本におけるエイズ診療のパイオニアとして知られる医師、青木真氏が11月28日、企業主催のセミナーで「日本の感染症の風景」と題して講演し、エボラ出血熱を引き合いに、日本における新型の感染症への対応を「金太郎あめ」として進歩がない点を批判し、疫学を重視した対応の重要性を説いた。セミナー主催は、サクラ精機。 青木真氏は、エボラ出血熱の対応について、現地の支援に力を入れるべきとの考えを示した。 青木氏は、日本の感染症へ対応について、エイズやSARS、鳥インフルエンザなどの新型の感染症が世界的に広がるたびに、騒動になる点を「金太郎あめのように変わらない」と指摘。エボラ出血熱を「飛行機墜落事故」とインフルエンザを「自動車事故」に例えて、インフルエンザで毎年1万人死亡しているのに対し、エボラ出血熱については、患者が1人も見つかっていない状態を踏まえて、「Big Pictureを見て、位置付けできる専門家が少ない」と指摘した。頻度の高さと結果の重大性から捉えるように求めた。 青木氏は、感染症に対応する医師を「微生物学者」「臨床医」「疫学者」の3つに分類した上で、日本における感染症の混...