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「HPVワクチン、積極的に打つべき」、高久氏

レポート 2014年12月11日 (木)  池田宏之(m3.com編集部)

日本医師会と日本医学会が12月10日、「子宮頸がんワクチンについて考える」と題したシンポジウムを開いた。HPVワクチンを巡っては、海外などで前癌を予防する効果を認める論文などが出ている一方、日本において接種後に広範な疼痛や運動障害を訴える女性が多く、因果関係を巡って議論が起きている。シンポジウムの座長を務め、終了後に会見に臨んだ日本医学会の高久史麿会長は、因果関係の究明や副反応が出ている人向けの支援体制を求める取りまとめを出した上で、早期に国として方針を決めるように求めた。高久氏は個人的な見解として、「積極的に打つべき」との認識を示し、現在3回となっている接種回数について、2回になる可能性を示唆した。 高久史麿氏は、HPVワクチン接種について、痛みの強さや若い女性への接種が多い点を挙げた。 HPVワクチンを巡っては、2013年4月に定期接種化されたものの、副反応報告が相次ぎ、同年6月に「積極的勧奨」を中止して現在に至っている。現在まで800万回以上接種され、報告された副反応は約2500症例で、重篤なものが約600症例となっている。一方で、子宮頸癌は年間約1万人が罹患し、約3000人が死...