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ノバ社、3264例の副作用未報告

レポート 2014年12月17日 (水)  池田宏之(m3.com編集部)

ノバルティスファーマ社において、副作用の可能性のある未報告の有害事象が多く見つかった問題で、同社は12月16日、薬との因果関係が否定できないため、本来、報告すべき副作用3264例を報告していなかった、と発表し、厚生労働省に報告した(リリースは、同社のホームページに掲載)。未報告は、薬事法違反に当たる可能性がある。同社は添付文書の変更の必要はないと判断したが、最終的には、厚労省の判断となる。同社広報によると、「MRなどの現場の担当者の意識が低く、報告すべき事象を意識していなかったのが原因」としている。 同社では、慢性骨髄性白血病(CML)治療薬に関する副作用報告の遅延が見つかったのを受けて、2013年4月に、社内に残っている有害事象の報告を、約1万例を集めて精査した。軽症例や因果関係のないものを除いた結果、3264症例について、「本来報告すべき重篤な副作用」と判断した。 内訳は、CML治療薬の「グリベック」が1645例、同「タシグナ」が639例、鉄キレート剤「エクジェイド」が394例、抗癌剤「アフィニトール」が272例などだった。未知の副作用も含まれていたが、同社のスイス本社の管理するデ...