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理研、小保方氏処分できない状態に、退職容認

レポート 2014年12月20日 (土)  池田宏之(m3.com編集部)

STAP細胞の論文の問題を巡り、理化学研究所は12月19日に会見を開き、論文の著者である小保方晴子氏が実験を行っても、「STAP現象は確認できなかった」とする検証結果を公表した(資料は、理研のホームページに掲載)。理研の検証実験チームのリーダーの相澤慎一氏は、小保方氏の実験では、48回の酸処理実験に取り組み、一部、多能性の示す遺伝子細胞が陽性を示したものの、論文に示された数から1ケタ少ない細胞数しか確認されず、キメラ形成もできなかった点を明らかにした。 今回、多能性を持つリプログラミングが確認できず、継続の意義が見出せなくなったことから、2015年3月まで実施する予定だったの副チームリーダーの丹羽仁史氏による検証実験も中止する考えを示した。STAP細胞の存在について、理研の会見者は最後まで言及しなかったが、丹羽氏は今後を継続する気がないこと明らかにし、Nature誌に論文が掲載、疑義が深まり撤回されたSTAP細胞の存在可能性は、限りなく低くなった。 小保方氏は12月15日に辞表を提出し、理研は、「これ以上の心の負担が増すことへの懸念」(野依良治理事長)を理由に受理する考えを示した。12...