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名大「データの恣意操作なし」と最終報告

レポート 2014年12月21日 (日)  池田宏之(m3.com編集部)

ノバルティスファーマ社の降圧剤「ディオバン」を巡る研究不正で、名古屋大学は12月19日、同大における臨床研究「Nagoya Heart Study」(NHS)において「データの恣意的操作はなかった」「(論文の)主要な結果は信頼できる」とする最終報告を公表した(資料は、同大のホームページ)。同大においては、データについて、薬事法違反で逮捕された元・ノバルティス社社員の白橋信雄被告がアクセスできないようになっていたほか、最終の統計解析に同大に生物統計の知識を持った大学院生が関与していたことから、恣意的操作を疑う結果にならなかった可能性が高い。ただし、NHSの論文では、白橋被告の肩書きが、「大阪市立大学」とされていて、「ノバルティス社」の所属が明示されていなかったことが確認され、報告書は「所属を併記するように勧告する」としている。 カルテと論文、数値がほぼ一致 同大は、2013年12月に、全1150症例について、Web入力データと統計解析データを比較したほか、名大病院で症例登録された141例については、カルテデータとも比較して調べた結果について中間報告を公表(『名古屋大の降圧剤論文「恣意的な...