警察、事故報告書を機に捜査に着手◆Vol.2
スペシャル企画
2015年1月7日 (水)
司会・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)
※大野病院事件スペシャル対談のバックナンバーはこちら ――福島県による「医療事故調査委員会報告書」が公表されたのは2005年3月。逮捕はその約1年後です。 安福 この事件は、裁判の最中とか、終わってからしばらくの間は、どうしても法廷での議論に医療界の関心が集中し、“事故調”の問題はあまり取り上げられなかった。そもそも事故報告書が、検察の証拠として法廷に提出されていないという、実に訳の分からない話があったが、これもあまり知られていない。 しかし、証拠として裁判所に提出されていなくても、事故報告書がなければ、この事件は始まらなかった。これは明らかだと思うし、報告書が出てから、警察が動き出すまではあまりに速かった。 事故報告書の日付は、(2005年の)3月22日、福島県が記者会見したのは3月30日、翌31日に新聞で報道された。地元の新聞では、結構大きく取り上げられた。警察に言わせると、「新聞で初めて、事件を知った。それで捜査を開始した」。と言っているが、なんと、1週間も経たない4月6日には、先生は被疑者として取り調べを受けていらっしゃる。 加藤 そうですね。被疑者なんですね……。 安福 弁護...
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