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「医療過誤の呪縛から解放を」事故調シンポ

レポート 2015年1月19日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

医療事故調査制度に関心を持つ医師と弁護士の有志6人よるシンポジウム「国民・患者のための医療事故調査制度へ向けて、より安全な医療を築くために必要なこと」が1月18日、東京都内で開催され、弁護士の井上清成氏は、今年10月からスタートする同制度について、「責任追及型でも、責任免責型でもない。いずれとも関係しない医療安全のための仕組みの構築」と説明、「医療過誤水準の呪縛」を解き放ち、真に医療安全に資する設計を目指す必要性を強調した。 弁護士の井上清成氏。 シンポジスト6人のうち、4人は、厚生労働省の「医療事故調査制度の施行に係る検討会」の構成員。井上氏以外も、医療安全を目的とする今回の制度は、「医療の延長線上」にあるとし、責任追及とは切り離す必要性を異口同音に強調した。 医療事故に遭った患者家族の間では、医療事故調査制度において、医療者の責任追及を求める声が根強くある。一方で、警察への医療事故の届け出が、刑事事件化の端緒になっていることから、警察への届け出に代わる仕組みを求める声が、医療者の間には残っている。 しかしながら、井上氏は、「医療者の責任を追及したい人、あるいは責任の免除を求める人、...