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総合診療専門医に求められる能力とは? - 有賀徹・日本専門医機構副理事長に聞く◆Vol.2

インタビュー 2015年2月7日 (土)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――日本専門医機構の「総合診療専門医に関する委員会」では、総合診療専門医の基本的な能力を整理する作業をしているとのことです。 総合診療専門医に求められる能力としては、現時点では9つの柱が挙がっていますが、これでは多いので、もう少し狭めて、総合診療専門医としてのコアの医師像をまず決めます。その次に研修カリキュラムと研修プログラムを作る。さらに、その研修プログラムを展開するための戦略を練り、評価を行っていく方針です。 総合診療専門医の研修カリキュラムと研修プログラムは、今年3月末までの完成を目指す予定だという。 柱のうち、総合診療専門医に特徴的で、他の科と違うのは、「ニーズをキャッチして、自分で学ぶ能力(患者に合わせる能力)」でしょう。一般の診療科の先生方は、自分のところに患者が来ると、「自分の専門じゃないから」と言って、違う科を受診するよう、紹介状を書く。そうではなく、そうした患者が来たら、自分で面倒をみるために、勉強する。 例えば、地方の診療所で、リハビリが必要になったら、リハビリを勉強する。「この村は産婦人科診療が手薄。分娩時は、ヘリコプターで搬送するけれど、○週までは診ましょう」と...