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診療報酬返還、過去5年で最高146億円

レポート 2015年2月2日 (月)  成相通子(m3.com編集部)

厚生労働省は、2013年度の保険医療機関に対する指導・監査、適時調査で、診療報酬の不正または不当請求として返還される金額が約146億1千万円に上ったことを、1月30日に発表した。前年度から15億7000万円増で、過去5年間に発表した返還額で最高になった。対前年度比では、指導および適時調査による返還分は減ったものの、監査による返還分が約32億6000万円増の50億1756万円と大幅に増え、全体を押し上げた(資料は、厚労省のホームページに掲載)。 厚労省によると、2012年度に実施した監査の返還額が確定したことが2013年度の返還額増額の大きな要因。2013年度の監査の主な事例では、愛知県の医療法人松陽会松浦病院が虚偽報告したとして14億9351万円の返還を求められた(同病院は2013年11月に廃止)。同病院は、療養病棟入院基本料(25:1)の施設基準で看護要員の一人当たりの月平均夜勤時間数が72時間以下と定められているのを、実際はそれ以上なのに過少計上して施設基準を満たしているかのように偽って届出をしていた。また、福井県の安土病院と大阪府の医療法人優心会埜村医院が架空請求などの不正があっ...