1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 円滑でなかった医科歯科連携 - 佐藤徹・日本歯科医師会常任理事に聞く◆Vol.1

円滑でなかった医科歯科連携 - 佐藤徹・日本歯科医師会常任理事に聞く◆Vol.1

インタビュー 2015年2月10日 (火)  聞き手・まとめ:池田宏之(m3.com編集部)

医科とは、診療報酬上でも別建ての歯科医療。病院における歯科標榜も2割程度にとどまり、医科からの関心は、比較的低い状況が続いてきた。しかし、患者の高齢化などに伴い、口腔ケアが重視され、チーム医療の検討も進む中で、歯科医療の重要性がクローズアップされている。日本歯科医師会常任理事の佐藤徹氏に、チーム医療の中で果たす歯科医師の役割や展望について聞いた(2015年1月9日にインタビュー。計3回の連載)。 ――歯科医がチーム医療に関わる意義はどこにありますか。 歯科は、従来、外来中心でしたが、通院できない患者が増えて、在宅医療や高齢者施設への入所など、訪問歯科診療のニーズが高まってきました。虫歯の患者が多くいた時代が終わる中で、歯科が実施するのは、「口腔ケア」と呼ばれる口腔内の維持管理へと変化しています。これは、単なる歯磨きではありません。訪問診療では、歯科診療ユニットは持ち運びが容易でないこともあり、治療メーンというより、口腔管理の一環として、治療を実施するイメージです。 入院患者も含めて、口腔管理では、現状では看護師が、入院患者に対して、懸命に歯磨きしたり、口腔内を拭いたりしています。看護師...