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「医療費標準化なら原因分析を」と日医横倉会長

レポート 2015年2月5日 (木)  池田宏之(m3.com編集部)

日本医師会会長の横倉義武氏は、2月4日の記者会見で、先月末に提案などが出た政府の経済財政諮問会議や産業競争力会議についての所見を発表した。医療機関を受診しなかった人に対するインセンティブとして現金給付する考え方については、重症化の可能性があることから、慎重な姿勢を示した。地域の医療費格差については、原因を分析した上で標準化するように求めた上で、安易な一律規制にならないように釘を刺した。 調剤薬局の数の差が一因 経済財政諮問会議の民間議員の提案では、健康の増進によって、保険料に格差を付ける仕組みが盛り込まれている(『医療費の地域差解消求める、諮問会議の民間議員』を参照)。横倉氏は「国民皆保険の基盤になっている市町村国保は、互助の精神に基づいている」として公平性が担保しなくなる可能性を指摘したほか、インセンティブ目当てとした患者の受診抑制につながる危険性も指摘した。 さまざまな取り組みで地域の医療費格差をなくすことを求める考え方についても言及。横倉氏は、かつて福岡県と長野県を調査した際、医療費格差の原因として、生きがいを持つ1次産業従事者や、調剤薬局の数などの地域医療提供体制に差があった点...