医療、脱・財政の”お荷物”が課題
レポート
2015年2月13日 (金)
池田宏之(m3.com編集部)
政府の経済財政諮問会議が2月12日に開かれ、民間議員から引き続き医療費削減を求める声が出て、社会保障費への風当たりの強さを実感させた。政府では、2020年度のプライマリーバランスの黒字化に焦点が集まり、経済規模の拡大と歳出削減を同時に進める方針で一致する中、公的医療は、「歳出削減」の文脈で語られるのみで、財政の観点からは”お荷物”と見られている。 一方で、日本医師会などは、最近、公的医療の雇用創出機能などを強調する場面が目立ち、「経済への寄与」の文脈で捉えてもらいたい考えだが、うまくいっているとは言えない状況。2016年度の診療報酬改定に向けて、公的医療の脱”お荷物”化の主張が受け入れられなければ、厳しい改定になることが必至で、医療界の取り組みに注目が集まる。 地域産業への期待、医療への言及なし プライマリーバランスの黒字化は、12日の安倍晋三総理の施政方針演説でも強調され、経済財政諮問会議でも焦点となり、政府が力を入れる目標の1つだ。終了後に会見した内閣府特命担当大臣の甘利明氏は「歳出」を分母、「経済規模」を分子として捉えて、ともに対策を進める考え方を強調した。財務大臣の麻生太郎氏も...
m3.comは、医療従事者のみ利用可能な医療専門サイトです。会員登録は無料です。