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ビッグデータ活用に期待と課題、日医シンポ

レポート 2015年2月15日 (日)  高橋直純(m3.com編集部)

日本医師会総合政策研究機構が主催するシンポジウム「日本における医療ビッグデータの現状と未来」が2月12日に開催され、医療界でも急速に進むビ ッグデータの活用の在り方について議論された。DPCデータを使うことで、病院や地域での診療傾向を分析できるようになるなど治療や政策立案への貢献が期待される一方、会場からは医療現場の萎縮につながりかねないとの不安の声が寄せられた。 活用のため新たな仕組み不可欠 最初に登壇した東京大学大学院医学系研究科医療経営政策学講座特任准教授の山本隆一氏は、「医療情報大規模データベースとプライバシーの保護」と題して、日本にある医療情報の現状と今国会に提出予定の個人情報保護法案などについて解説した。レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)や国保データベース(KDB)、介護認定データベースなど、日本は世界に先駆けて医療関連の電子化が進んだが、一方で「データを蓄えて利用しようという考えに乏しかった」と指摘。解決すべき課題として「目的の異なるデータベース結合のための共通IDの整備」「データ指向時代のプライバシー保護の仕組み」などを挙げ、将来はエビデンスに基づいた政...