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「企業役員らは、研究責任者回避を」、臨床研究

レポート 2015年2月19日 (木)  池田宏之(m3.com編集部)

相次ぐ臨床研究の不正問題を受けて、全国医学部長病院長会議は「研究者主導臨床試験の実施にかかるガイドライン」を策定し、2月18日の会見で発表した。「株式の保有や企業役員等」などが研究代表者の就任を回避すべきとの考え方を示しているほか、人材確保や研修の機能を果たす「臨床研究管理センター(仮称)」の設置などを求める内容が盛り込まれているが、同会議利益相反検討委員会委員長の苛原稔氏は、「あくまで理想」としていて、強制力のあるものではない。 ガイドラインの対象となるのは、主に市販後臨床試験。策定の意義としては、「臨床試験の適正実施のために管理運営体制を見直し、問題を発生させないための防止策を講じる」とされ、臨床試験の基本ルールを示している。 研究責任者については、重大な倫理指針違反や重篤な有害事象が発生した場合、研究機関の長に報告するように求めている。さらに、研究代表者に就任すべきではない立場として、 「株式の保有や企業役員等」「研究を大幅に超える寄附金等の取得者」「研究の正当な報酬以外の金銭や贈与の取得者」などを挙げている。ただ、苛原氏は、「十分に開示されて、透明性を確保できれは問題ない」との...