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医師の偏在解消、医局復権も視野に

レポート 2015年2月19日 (木)  池田宏之(m3.com編集部)

全国医学部長病院長会議は2月18日の会見で、医師の診療科や地域の偏在解消に向けて、本年度中に日本医師会と合同委員会を立ち上げる意向を示した。立ち上げの理由について、同会議顧問の森山寛氏は、「医学部新設の動きがある中で、既存の団体は反対してばかりで対案がないという指摘があった」と話し、具体的な偏在の解消策をまとめて提言したい考え。同会議の関係者は 1つの考え方として、偏在の要因として、臨床研修制度の影響を指摘した上で、「前期研修は原則大学で実施し、医局の医師派遣機能を強める考え方もある」と話し、医局の復権も1つの方向性として考えられることを明かした。 ミクロの視点の重要性 合同委員会は、全国医学部長病院長会議が昨年末に日医に対して協力を呼び掛けたもので、実現する見込み。医学部新設に肯定的な意見の中には、地域偏在や診療科偏在について、「医師養成数を増やすことで解決する」との意見もある。一方で、医学部について反対してきた同会議に対して、「反対ばかりで対案がないと説得力がない」と指摘する声もあった。 委員会は、医師養成数から始まり、地域や診療科の偏在の実態を調べ、解消に向けた方策まで含めて示す...