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死亡全8症例「過失あり」、群大最終報告

レポート 2015年3月4日 (水)  高橋直純(m3.com編集部)

腹腔鏡による肝臓手術を受けた患者の死亡が続いた問題で、群馬大学医学部附属病院(前橋市)は3月3日に記者会見を開き、死亡した8人全員に対して、事前の検査不足や過大侵襲など の過失があったとする事故調査の最終報告書を発表した。会見した病院長の野島美久氏は、「もっと早く問題を把握し、対処できなかったかが最大の問題」と謝罪。過失と死亡の因果関係については「さまざまな段階で問題があり、結果に影響していると考えている」と説明したものの、因果関係の有無までは明言しなかった。 死亡8症例の執刀医は全て経験20年超の40代男性助教で、この助教が執刀した開腹手術で10人が死亡している問題についても、調査委員会を設置し、調査を進めていることを明らかにした。そのうち1件については、現時点で過失があったことを認定した。執刀医には「医師のとしての適格性に疑問がある」として、3月2日から業務停止とし、開腹手術に関する調査結果が出た後、正式な処分を決めるとしている。 謝罪する群大病院の幹部ら 93症例中8症例が死亡 群大病院第2外科では、腹腔鏡手術を開始した2010年12月から2014年6月までに93例の腹腔鏡下肝切...