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「調査不十分、悪質な医療過誤」群大被害者弁護団

レポート 2015年3月7日 (土)  高橋直純(m3.com編集部)

群馬大学医学部附属病院で腹腔鏡による肝臓手術を受けた患者の死亡が続いた問題で、弁護士で作る群馬大学病院肝臓手術被害対策弁護団(安東宏三団長)が3月6日に会見し、弁護団が独自に行っている調査の中間報告を公表した。3月3日には病院側が最終報告書を公表したが、弁護団は「群大病院の最終報告書は執刀医、診療科長、遺族からの聞き取りが不十分など見直しが必要。調査を継続すべきだ」と主張した(『死亡全8症例「過失あり」、群大最終報告』を参照)。弁護団が術中ビデオの検証を依頼した外科専門医が「執刀医、助手とも稚拙、技量がかなり悪い。ここまで記載のないカルテは見たことがない」と評価したことも明らかにした。「重大かつ重複した悪質な医療過誤」として、刑事処分や行政処分を訴えることも検討していくとしている。 弁護団は、「医療問題弁護団」(東京都葛飾区、代表者:鈴木利廣弁護士)に所属する8人が今年2月に結成。腹腔鏡下肝切除術で死亡した8人のうち2人の遺族から依頼を受けており、専門医の協力を受けながら術中ビデオやカルテなどの検証を行っている。群大病院病院長の野島美久氏にも聞き取りをした。依頼しているのは死亡時70代...