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「医師業務、他職種が補う」は適切でない- 釜萢敏・日本医師会常任理事に聞く◆Vol.1

インタビュー 2015年3月11日 (水)  聞き手・まとめ:池田宏之(m3.com編集部)

2025年に向けた医療提供体制を構築する中で、重要になるのが、多職種が連携するチーム医療の構築だ。従来の医師中心の医療の在り方が、大きく変わろうとしている中、現場の医師は動きをどう捉え、対応していけばいいのか――。 歯科医師や薬剤師などの他職種への期待や、2015年10月に研修制度が始まる看護師による特定行為の実施制度への考え方について、日本医師会常任理事で、チーム医療を担当している釜萢敏氏に聞いた(2015年1月21日にインタビュー。計3回の連載)。 ――日本医師会としての、チーム医療についての考え方を教えてください。 団塊の世代が皆後期高齢者にはいる2025年をターゲットとして、各医療従事者が、患者に必要な医療を提供するために連携を深めないといけないことは論をまたないと思います。もちろん医師だけで医療が提供できるわけではありません。それぞれの職種が本来担うべき役割を担う中で、医療提供に隙間ができないように連携していくことが重要です。医師のマンパワー不足を理由として、他の職種に医師の仕事を代替させて補う発想は、安全が脅かされる可能性があり、適切ではありません。 地域包括ケアシステムの...