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特定行為、医師の責任大きい - 釜萢敏・日本医師会常任理事に聞く◆Vol.3

インタビュー 2015年3月26日 (木)  聞き手・まとめ:池田宏之(m3.com編集部)

――2015年10月から看護師の特定行為の研修制度が始まります。 制度としては、これまで医師の直接指示のもとに診療の補助として看護師が実施してきた内容のうち、その行為に関する一定の研修を修了した看護師に、医師が患者を指定し予め手順書による指示を行い、医師のいない場面で看護師の判断により診療の補助を行うというものです。行為の内容は看護師の実践的な理解力、思考力及び判断力を要し、高度な専門的知識及び技能をもって行うものとされています。 医療現場で看護師が診療の補助として静脈注射を実施するようになったのは2002年からであり、決して古いことではありません。当時は、看護師の側にかなり慎重論が強く、実際に記録をたどってみると、日本看護協会も、研修や対応についてガイドラインを準備して、十分な時間をかけて丁寧にやってきた経緯がありました。 日医でチーム医療を担当する釜萢敏常任理事は、看護師の特定行為については、研修で抜けるマンパワーへの懸念を示した。 ――特定行為については、気管挿管や抜管が外れ、38項目で始まることになりました(『』を参照)。日本医師会が、検討の場で、各学会の意見を基に反対してきた...