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「医療費、最大2.7兆円削減」、提言のわけ - 土居丈朗・慶應義塾大学経済学部教授に聞く◆Vol.1

インタビュー 2015年3月16日 (月)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

「社会保障改革しか道はない」と題して、1月には「今こそ、財政健全化への決意を示すとき」、2月には「財政健全化に向けた具体策はここにある」とのタイトルで、オピニオンペーパーをまとめ改革を提言した、NIRA(総合研究開発機構)。2月の提言では、医療提供体制の改革により、医療費は公費ベースで0.8兆~2.7兆円、社会保障全体の改革では3.4兆~5.5兆円の削減がそれぞれ可能との推計を公表している。 NIRAの共同代表であり、本提言にも関わり、政府の社会保障制度改革推進本部の「医療・介護情報の活用による改革の推進に関する専門調査会」の委員なども務める、慶應義塾大学経済学部教授の土居丈朗氏に、本提言の狙いなどをお聞きした(2015年3月6日にインタビュー。計4回の連載)。 「今回の提言は、あるべき方向に向かい、改めるべき点は改めるという提言」と話す、土居丈朗氏。 ――NIRA(総合研究開発機構)として、社会保障について提言するのは初めてでしょうか。 初めてだと思います。NIRAは有識者のネットワークを持っており、今回は6人が集まって提言をまとめました(資料は、NIRAのホームページに掲載)。 ―...