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群大の腹腔鏡術死亡率の高さ、全国の17.6倍

レポート 2015年3月24日 (火)  高橋直純(m3.com編集部)

日本肝胆膵外科学会(理事長:宮崎勝・千葉大学大学院医学研究院臓器制御外科学教授)は3月23日、「肝胆膵外科高度技能専門医修練施設腹腔鏡手術緊急実態調査」の結果を公表した。肝臓を切除する腹腔鏡手術の全国207施設の死亡率は、2011年から2014年までの4年間で0.49%。同期間に93人のうち8人(8.6%)が術後100日以内 に死亡した群馬大学医学部附属病院は、全国平均の17.6倍となり、改めて死亡率の高さが浮き彫りになった。学会は群大病院に対して、高難度外科手術を実施する十分な教育ができる修練施設としての認定を取り消すことを決めた。腹腔鏡手術のリスクを巡っては日本外科学科、日本消化器外科学会も1月に同様の調査を発表している(『腹腔鏡手術リスク、開腹より高いとは言えず』を参照)。 調査結果によると、腹腔鏡下肝切除手術は2011年の1425件から毎年増加し、2014年は2670件にほぼ倍増している。一方で、術後90日以内の手術に起因する死亡率は2011年の0.98%から低下傾向にあり、2014年は0.34%だった。術式別にみると、部分切除、外側区域切除、亜区域切除、区域切除、葉切除以上が...