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東大・小室教授を厳重注意、高血圧学会

レポート 2015年3月31日 (火)  池田宏之(m3.com編集部)

降圧剤ディオバンを巡る臨床研究不正事件で、日本高血圧学会は、千葉大学のディオバン研究「VART Study」の研究代表者で、同学会理事の小室一成氏(現東京大学教授)について、厳重注意とする処分を公表した(資料は、同学会のホームページに掲載)。処分は、3月27日付。ただ、千葉大学の調査書と、小室氏の言い分に食い違いがあることから、処分について「現時点では」と限定していて、今後開かれる、薬事法違反(誇大広告)などで起訴されたノバルティス ファーマ社の元社員の公判を見守る意向を示している。 同学会は、小室氏に対して、2014年6月と11月に合計2時間のヒアリングを実施。結果として、同学会は小室氏が、研究者や利益相反についての十分な配慮責任を有していながらも、(1)解析担当者がノバルティス社元社員に解析を一部委託していた、(2)解析の委託などを巡り千葉大学の事情聴取に対して事実と異なる報告をした――などを認定した。 VARTについては、統計解析を巡って、千葉大関係者の証言が不可解に変わったり、逮捕起訴された元社員との食い違いがあるなどして、データ操作の可能性も示唆されたが、同学会のリリースでは...