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死亡11事例中10事例で問題、千葉県がんセンター

レポート 2015年3月31日 (火)  高橋直純(m3.com編集部)

千葉県がんセンターで腹腔鏡下手術での死亡が相次いだ問題で、千葉県病院局が設置した第三者検証委員会(会長:多田羅浩三・日本公衆衛生協会会長)は3月30日、報告書案を公表した。今年度中の取りまとめを目指していたが、3月19日に抗癌剤治療に関連した新たな死亡事案が発生したことから最終報告は先送りとなったが、「ほぼ完了した」ことから会見を開いて内容を説明した(報告書案は、千葉県のホームページに掲載)。報告書案では検証対象となった11事例の死亡症例のうち、10事例で何らかの問題があったと指摘され、千葉県病院局長の矢島鉄也氏は「県民にご心配をおかけし、深くお詫びする」と謝罪した。 一方で、「個人の責任追及を目的としたものではない」とし、報告書案で過失の有無や死亡の因果関係については触れられなかった。病院局は法的責任や補償については遺族との個別のやり取りで判断していくとしている。 死亡例のうち、8事例を担当した医師に関しては、2014年5月から手術への中心的な参加などが禁じられていた。しかし、この担当医の患者が、3月19日に抗癌剤治療後に容体が急変し、死亡する事例が明るみになった 。病院は外部委員を...