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最終報告書から「過失あり」を削除、群大病院

レポート 2015年4月3日 (金)  高橋直純(m3.com編集部)

腹腔鏡による肝臓手術を受けた患者の死亡が続いた問題で、群馬大学医学部附属病院(前橋市)は4月2日、死亡した全8人について執刀医に「過失があった」と記載した最終報告書から、「過失」の文言を削除すると発表した。同日に開催された外部委員を交えた 会議で、「原因究明と再発防止策を目的とした医療事故委員会の報告書にはふさわしくない」、「外部委員の意見を聞かずに、一部で『過失』という言葉が追加された」といった指摘が出されたことを受けた対応。一方で、群大病院は「『過失があった』とするのは病院側の判断で、その認識は変わらない」と説明している。 執刀医は3月31日付で、群大および病院ともに退職したことも明らかにした。ただし、同日付で、報告書の作成過程や内容を問題視する上申書が出されている。 執刀医へのヒアリング結果などが外部委員に十分に伝わっていなかったという指摘もあり、病院側は改めて全ての資料を提供し、その上で追加調査の必要性を確認してもらうとしている。また、一連の問題の背景には病院のガバナンスに不備があったとして、個別の事故調査委員会とは別に、総合的に病院の在り方を検証する委員会を新たに設置する方針...