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合格率上昇の背景に全員正答14問、薬剤師国試

レポート 2015年4月8日 (水)  高橋直純(m3.com編集部)

3月27日に結果が発表された第100回薬剤師国家試験で、全員が正解扱いとなる補正対象問題が11問あったことが波紋を呼んでいる。全345問中、正答が複数あるなどの不適切問題3問と合わせると計14問が全員正解扱いとなっており、合格者数の増加につながった可能性がある(『合格率低下に歯止め、2015年薬剤師国試』を参照)。前回、全員正解となったのは不適切問題1問のみで、補正対象問題はなかった。 補正対象問題とは、厚生労働省が「問題としては適切であるが、今回の受験者の正答率および識別指数等 (※1)を考慮し、全員を正解として採点する」と判断した問題。正答率が一定以下になった場合などに、その問題は全員正解とするが、基準は公表されていない。第100回試験では「強力な発がんプロモーターとして知られる化学物質はどれか。1つ選べ。=(1)アフラトキシンB1(2)ジメチルニトロソアミン(3)サイカシン(4)プタキロシド(5)オカダ酸」といった問題が対象となった(正答は(5))。 厚労省医薬食品局によると、補正対象にするかどうかについて、正答率などでの一律の基準はないという。第100回試験で補正対象となる不正...