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「残薬」を疑問視、長期処方の是正求める

レポート 2015年4月8日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

「残薬の多さは、以前から大変な問題だと思っていた。長期処方は、反省期に入る時期に来ているのではないか。外来で3カ月処方をするのは、異常ではないか」 日本医師会副会長の中川俊男氏は、4月8日の中央社会保険医療協議会総会(会長:森田朗・国立社会保障・人口問題研究所所長)で、こう問いかけ、長期処方に制限を加えるべきと提言した(資料は、厚生労働省のホームページに掲載)。 8日の総会では、2016年度診療報酬改定に向けて、「外来医療」に関する議論がスタート。その検討課題の一つが、「残薬」の是正だ。「残薬」は、患者の受診行動以上に、「残薬」を生み出しやすい長期処方が原因であると見る中川氏は、長期処方を容認した経緯のほか、支払側の見解を質した。 薬価基準収載後1年以内の新薬、麻薬・向精神薬を除き、薬剤投与期間の制限が廃止されたのは、2002年度の改定だ。厚労省保険局医療課薬剤管理企画官の中井清人,氏はその経緯について、慢性疾患の増加や関係学会の要望などがあったと説明。健康保険組合連合会副会長の白川修二氏は、処方期間の長短の良しあしを一律に言うことはできず、医師の裁量権と薬剤師の調剤権が関係する問題で...