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医療のR&Dスピードの最大化が狙い - 末松誠・AMED理事長に聞く◆Vol.2

インタビュー 2015年4月12日 (日)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――従来は「研究から臨床」という流れが多かったように思いますが、今後は「臨床から研究」という流れが重要になってくる。 AMED理事長の末松誠氏は、文科、厚労、経産の三省の予算を、機能的かつ有効に使える体制を目指す。 希少疾患、あるいは未診断疾患の患者さんの場合、「先生が見つけた症例と同じメカニズムの患者さんが世界で何例おられて、海外ではこういう対応をしている」といった情報共有が可能になる。あるいは意外にも既存の治療法で治っているケースがあるという情報を共有できることを通じて、患者さんや家族から喜ばれることは、医療の基本じゃないですか。少し時間はかかりますが、まず研究として数年間動かして、必要なインフラを日本に整備したい。 ――単に「文科省、厚労省、経産省の研究費の予算を統合する」「基礎研究から、開発に至るまでの、死の谷をなくする」といった取り組みにとどまらず、これまでお聞きした課題を解決するためには、既存の枠組みではできないという事情が、AMEDの創設の背景にあると分かりました。 もちろん、三省の協力が必要です。ただし、予算配分の問題だけではありません。そのほか、国会の内閣委員会では、...