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「患者宅に置き去り実習」でも教育効果

スペシャル企画 2015年4月15日 (水)  成相通子(m3.com編集部)

第29回日本医学会総会学術講演で、「医学教育のもう一つの主役:地域医療機関との連携」と題する企画が4月12日開催され、地域の医療機関での医学生や研修医の受け入れの取り組み例が報告された。学外における参加型診療実習では、質の確保が問題になっているが、パネリストの吉村学氏(地域医療振興協会・揖斐郡北西部地域医療センター長)は「往診のついでに患者宅に学生を1時間ほど置き去りにするだけでも、教育効果がある」と話し、地域の医療機関での実習のメリットを指摘した。 パネリストは吉村氏のほか、日本医師会副会長の今村聡氏、京都大学医学教育推進センター准教授の錦織宏氏、大阪市立大学附属病院卒後臨床研修センター長の首藤太一氏の計4人。4人はそれぞれの講演でそれぞれの立場から、地域での実習のメリットや課題について講演した。 今村氏が医学教育における地域の医師会の役割や、日本医師会の取り組みについて講演。錦織氏が地域医療実習を必修化した京大の新しい臨床実習カリキュラムを紹介し、大学と地域の医療機関の双方の対話の重要性や、臨床実習が就職先探しやリクルートの場になっている現状を説明した。首藤氏が大阪市大病院が青森県...