AMED、福澤諭吉の「始造」- 末松誠・AMED理事長に聞く◆Vol.3

――2015年度は、「9つの基幹プロジェクト」を実施する予定です。何を実施するかは、スムーズに決定したのでしょうか。 AMED理事長の末松誠氏は、医療分野の研究開発に必要なのは、「人間力」であると強調。 2014年度の段階で既に決まっていたもので、ナショナルプロジェクトとして厳正な審査で選ばれたものばかりです。2015年度で終わるものもあれば、2016年度からまた予算要求して新たに考えていくプロジェクトもあると思います。三省からの提案だけでなく、AMEDのイニシアティブで提案したり、調整費を用いて既に動いている実用研究に近いものを後押ししたり、前倒しで加速することなどが、僕らの1年目の仕事になると思います。 ――各プロジェクトには、一部は数値で達成目標を入れていますが、どんな根拠で設定されたのですか。 「First in Human」の研究を何件やるかなどの数値目標は、既にでき上がっていたものです。与えられた目標はがんばってこなしていきます。このAMEDは、福沢諭吉の言葉を借りれば、「始造」、クリエーションという意味ですが、ゼロからスタートするのです。一番大事なことは、医療研究開発の加...