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「若い人と前進したい」、103歳の日野原氏語る

スペシャル企画 2015年4月15日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

「私の元気の源は、若い人とともに、前進したいという思い。前進、前進、前進また前進」 103歳とは思えない、張りのある声で「前進」という言葉を繰り返し、記念講演を終えた日野原重明氏。4月13日の第29回日本医学会総会の閉会式に多数集まった、医師、医療者、一般市民の満場の拍手につつまれ、舞台を後にした。 日野原氏の講演のテーマは、「日本における高齢化と真の健康社会」。椅子が用意されていたにもかかわらず、立ったままで、パワーポイントを使いながら、30分強にわたる講演を続けた。日野原氏は、超高齢社会における「老い」の在り方、生きがいを持って生きる大切さを説いたが、何より強調したのは、「平和」社会の実現だ。 「今一番情熱を払っていること。それは次の世代の人を作ること」と語る日野原氏は、子どもたちを相手に、「いのちの授業」を月1回程度開いているという。「一番大切なことは、どうすれば、子供たちに平和を教えることができるか」と問いかけ、医師のウイリアム・オスラーやアルベルト・シュバイツァー、社会医学の先駆者であるルネ・サンドの言葉を引用しながら、「平和」への希求と、健康社会の実現の尊さを訴えた。 30...