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医療変革の必要性、「医療者は自覚しているのか」

スペシャル企画 2015年4月19日 (日)  橋本佳子(m3.com編集長)

第29回日本医学会総会の学術講演の3日目、4月13日に開かれた「日本の医療・介護制度を考える―2014年診療報酬改定と2015年介護保険改定を受けて―」で、2014年改定を厚生労働省保険局医療課長の立場で担当した宇都宮啓氏(現国立国際医療研究センター国際医療協力局長)と、2015年改定を担当した厚労省保険局老人保健課長の迫井正深氏の両氏がそろって講演した。 座長を務めた京都府医師会副会長の安達秀樹氏は、「2025年に向けて大きく変わっていく医療と、必要性が高まる介護についての今後の方向性を見定めるセッション」と趣旨を説明。この言葉を受けるように、宇都宮氏と迫井氏からは、現状に対する厳しい認識と、医療・介護従事者に、時代の変化に呼応して「変革」を迫る発言が異口同音に呈せられた。 宇都宮氏は、「人口の高齢化に伴い、医療も変わる。この点を本当に医療提供側が自覚して、提供体制を構築しているのか、疑問を感じざるを得ない」と手厳しく指摘。高齢患者の特性を踏まえ、「治す」医療も大切だが、「支える」「看取る」医療も考え、それに伴い医療提供体制も変化することが求められるとした。2014年度改定では、7対...