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投資家による医療規制への抗議に反対

レポート 2015年4月23日 (木)  池田宏之(m3.com編集部)

世界医師会(WMA)は4月16日から18日にノルウェーのオスロで理事会を開き、貿易協定と国民の健康に関するWMA声明が緊急動議により全会一致で決議した(資料は日医のホームページに掲載)。各国の国民の健康を守るための例外規定の確保や、各国の健康や医療に関する規制を、投資家による国家への抗議対象としないことなどを求めていて、日本医師会は、今後政府などにも説明していく方針。 日医の横倉義武会長は、TPPについて、国民皆保険の維持につながるように求めて行く考えも改めて示した。 4月22日に記者会見した横倉義武会長は、「参加各国が、貿易協定で自国の医療制度が影響を受ける恐れを持っている」と述べ、社会保障システムへの企業などのアプローチが世界的に起きていることを伺わせた。 決議は環太平洋連携協定(TPP)をはじめ、世界各地で、貿易協定の交渉が進んでいることを受けたもの。日本医師会は、WMAの要請により、TPPについての見解と政府への要望の資料を提供していた。緊急動議となった背景には、TPP交渉が大詰めを迎えていることも一因となったという。 決議では、(1)商業的利益よりも国民の健康を保護、促進、か...