1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 特定行為研修はゴールにあらず - 洪愛子・日本看護協会常任理事に聞く◆Vol.1

特定行為研修はゴールにあらず - 洪愛子・日本看護協会常任理事に聞く◆Vol.1

インタビュー 2015年5月4日 (月)  聞き手・まとめ:池田宏之(m3.com編集部)

今年10月から始まる「特定行為に係る看護師の研修制度」。厚生労働省は「2桁万人」、10万人以上の育成を目指している(『“特定看護師”10万人超養成の意向、2025年まで』を参照)。看護師については、チーム医療においても、重要な役割を果たし、今後も役割拡大を求める動きが出てくる可能性がある中で、日本看護協会常任理事の洪愛子氏に、本研修制度をどう受け止めているのか、また今後の展望を聞いた(2015年3月23日にインタビュー。計3回の連載)。 ――看護師の役割拡大は、今まで、どのような方向で進んできたのでしょうか。 今年10月に、看護師の特定行為実施のための研修制度が始まることになりました。そもそも、議論としては、麻生太郎(現財務大臣)政権の2009年に、舛添要一厚労大臣(現東京都知事)らも含めて、耳を傾けてくれる状況があり、看護師以外の医療職種も含めて役割を見直す流れになり、チーム医療を推進する議論が厚生労働省で始まりました。ようやく、今回の制度に着地したというのが実感です。 とはいえ、諸外国の状況を考えると、今回の制度がゴールではなく、将来に向けて、各職種がさらなる役割を担う時代が間違い...