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重要証人2人に尋問、秋山元東大教授の研究費不正事件

レポート 2015年5月6日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

研究費をめぐり詐欺罪で起訴された、元東京大学政策ビジョン研究センター教授の秋山昌範氏の初公判が開かれたのは、2015年3月17日(『秋山・東大元教授、「私は無罪」と主張』を参照)。その後、4月10日から5月1日までの間に計5回、集中的に公判が開かれ、重要な2人の証人への尋問が行われた。 1人は、秋山氏の親族が経営する「有限会社ARI」の元社員で、システムエンジニア(SE)のA氏。尋問は計3日、延べ約14時間に及んだ。もう1人は、2009年度の長寿医療研究委託費(東京大学と岡山大学)と、2009年度の厚生労働科学研究費補助金(東京大学)による研究を受注、ARIと研究を進めたパストラルコンピューターシステム株式会社(以下、PCSK)の代表取締役を務めるB氏で、計2日、約10時間の尋問だった。 この事件では、2009年度のほか、2009年度から2011年度の東京大学の科研費が問題になっている。B氏への尋問は2009年度分について、A氏への尋問も主に2009年度分に関するものだった。2人の証人は、比較的落ち着いた様子で、検察側と弁護側、そして裁判官の尋問に答え、秋山氏に言及する際は「秋山先生」...