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「財政審の議論は越権行為」、中川日医副会長

レポート 2015年5月13日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

5月13日に開かれた中央社会保険医療協議会の診療報酬基本問題小委員会(小委員長:森田朗・国立社会保障・人口問題研究所所長)で、日本医師会副会長の中川俊男氏は、「経済財政諮問会議や財政制度等審議会が、診療報酬改定の具体的項目に言及することは、中医協に対する圧力、もしくは越権行為に当たるのではないか」と指摘し、両会議が、7対1入院基本料をはじめ、診療報酬の個別項目まで踏み込んで議論する動きを強くけん制した。 健康保険組合連合会副会長の白川修二氏と、日本病院会常任理事の万代恭嗣氏も、中川氏の発言を支持するコメントを述べ、診療報酬の個別項目については中医協で議論を尽くすべきとの意見で、診療側と支払側の意見が一致した。 経済財政諮問会議や財政制度等審議会財政制度分科会では、6月の取りまとめに向け、議論が本格化している。2020年度までの基礎的財政収支(プライマリー・バランス)の黒字が政府の課題であり、中川氏の発言は、社会保障費の抑制圧力が強い現状を踏まえたものだ。 中川氏はまず、「2020年度のプライマリー・バランスの黒字化という錦の御旗を掲げ、社会保障、特に医療費の削減を、経済財政審問会議、財...