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重要性高まる「健康経営」、辻・東北大教授

レポート 2015年5月23日 (土)  橋本佳子(m3.com編集長)

東北大学大学院医学系研究科公衆衛生分野教授の辻一郎氏は、5月21日に都内で開催されたセミナーで、「データヘルス計画の意義と展望」というテーマで講演、労働力人口の高齢化に伴い、従来以上に「健康経営」の重要性が増すと指摘、各健康保険組合で「データヘルス計画」が本格始動に向かう現状を紹介した。セミナーの主催は、アイ・エム・エス・ジャパン株式会社。 セミナーで講演する辻一郎氏。 辻氏は、「生活習慣病を持つ人が増えると、医療費は増加する一方、生産性は低下する。職場の健康管理はこれまで以上に重要な経営課題になる」と指摘。「健康経営」は、従業員の健康管理を行うことで、医療費抑制だけでなく、企業の活力向上につなげる取り組み。政府は2013年の日本再興戦略でその推進を打ち出し、2014年4月から全ての健保組合に「データヘルス計画」作成が義務付けられた。これにより、特定健診・特定保健指導とレセプトのデータを分析し、現状を可視化して、エビデンスに基づく疾病の発症予防や重症化予防などへの取り組みが始まっている。 講演の中で辻氏は、「健康経営」の重要性を示す、興味深いデータを幾つか提示。一つは、「喫煙、肥満、運...