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金沢大、先進医療全停止相当と見解、厚労省

レポート 2015年6月5日 (金)  池田宏之(m3.com編集部)

厚生労働省の先進医療会議(座長:猿田享男・慶応義塾大学名誉教授)が6月4日に開かれ、癌治療においてカフェインを併用する療法の金沢大学の臨床試験において倫理審査委員会を経ない的確基準の変更や有効性を過大に報告していた問題が報告され、「有効性不明」と結論づけられた(資料は、厚労省のホームページに掲載)。 群馬大学の腹腔鏡事故などを受けて、先進医療会議が必要に応じて、全ての先進医療患者の受け入れ停止要請できるルールが今年新設された。今回の金沢大学のケースについて、厚労省保険局医療課医療技術評価推進室の担当者は、「(他の先進医療も含めて)先進医療患者の受け入れ全て停止要請を出す事案に相当する(悪質性)」との見解を示した。ただ、遡及して金沢大学には適用されない。 厚生労働省の先進医療会議では、解析対象となる患者を操作した点も指摘された。 同意書ない事例も カフェイン併用療法は、悪性骨腫瘍、悪性軟部腫瘍の患者に対して、DNA修復阻害作用があるとされるカフェインを併用し、通常の抗癌剤の作用増強を狙ったもので、金沢大学付属病院整形外科を中心に実施された。当初、「高度先進医療」として実施してきたものの、...