臨床研修医の採用8千人超え、過去最多更新
レポート
2015年6月9日 (火)
成相通子(m3.com編集部)
厚生労働省は6月8日、2015年度の臨床研修医の採用実績を公表し、2009年度の医学部入学定員増(2015年3月卒)の影響もあり、採用実績は過去最多の8244人になったことが明らかになった(資料は、厚労省のホームページに掲載)。 2009年度の医学部入学定員は対前年度比693人増だったが、2015年度の臨床研修医の採用実績は昨年度7792人から452人増だった。定員増の人数分が、臨床研修医の採用実績の増加数に必ずしも直結していないことが明らかになった。 医学部入学定員増をめぐっては、医学生の学力低下や医師免許国家試験合格者が減少する可能性があるとして、医師不足の解決策にはならないとの批判があった。定員増で臨床研修医の採用数は一定数増えたものの、留年者や国試不合格者などがいることから、定員増加分がそのまま採用増加数にはなっていない。今年度以降の採用実績を注視しながら、その効果を見極める必要がありそうだ。 一方で、大学病院の採用数は、定員増の影響で102人増の3436人だったが、割合は41.7%で2014年に続き過去最低を更新。臨床研修病院は前年から350人増の4808人で全体の58.3%...
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