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武田に業務改善命令、誇大広告認定、厚労省

レポート 2015年6月13日 (土)  池田宏之(m3.com編集部)

降圧剤「ブロプレス」を巡って、誇大な広告があったとして、厚生労働省は6月12日付で、製造元の武田薬品工業に対して、業務改善命令の行政処分を下した(資料は、厚労省のホームページに掲載)。ブロプレスについては、京都大学主導の臨床試験「Case-J試験」が実施され、実際には有意差がないにも関わらず、対照群よりも脳卒中などの発現率が低くなるように見える「ゴールデン・クロス」と呼ばれる図表を掲載していたことなどが問題視された。武田薬品は、「(命令を受けたことを)真摯に反省する」とのコメントを出した。 今回の業務改善命令で問題視されたのは、2006年と2010年に、武田薬品が医療関係者向けに作成した雑誌や冊子となった2種類の広告資材。「ゴールデン・クロス」は、脳卒中などについて、ブロプレスを長期間服用した群の発現率が、対照群より低くなっているように見える部分について、「(交差点を)強調するために矢印を用い、これをゴールデン・クロスという最大級の表現で強調した」としている。武田薬品の担当者は、行政処分に先立つ厚労省の聞き取りに対して、「(本来ずれでいなかった線が)意図せず、ずれてしまった」などと説明...