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ジェネリック医薬品の今と未来を考える 第1回

オピニオン 2015年6月24日 (水)  漆畑 稔氏(日本ジェネリック医薬品学会理事)

諸外国に比べ、ジェネリック医薬品の途上国ともいえる日本。しかし、将来の医療制度を考えるうえで、ジェネリック医薬品の普及率アップは避けては通れない課題です。そこで本連載では、日本ジェネリック医薬品学会の理事を務める漆畑稔先生に、ジェネリック医薬品の現状と課題についてお話いただきます。 はじめに これまで後発医薬品(ジェネリック医薬品)の普及に深く関わってきた者の一人として、この連載では後発医薬品の使用促進の経緯、現状と課題について話したいと思う。 海外における後発医薬品事情についても詳しく説明したいところなのだが、国ごとに大きく異なる医療保険制度や医薬品価格、医薬品の保険給付の制度等状況を絡めながら説明する必要があるため、きわめて長文にならざるを得ない。そのため、一部は簡略に述べることをご容赦いただきたい。また、関連する社会保障や医療保険制度改革についても、若干ではあるが触れさせていただきたいと思う。 後発医薬品の使用促進は医療費削減の手段 ご承知の通り、後発医薬品の使用促進は医療費の抑制や効率化を目的とした、いわゆる医療費適正化政策の主要なひとつ、つまり手段である。我が国は現在人口の減...