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群大執刀医「『過失あり』に納得できず」

レポート 2015年6月25日 (木)  高橋直純(m3.com編集部)

群馬大学医学部付属病院で肝臓の腹腔鏡手術を受けた患者8人が死亡した問題で、執刀医が遺族や同病院に、6月17日付で送った反論文と謝罪文の詳細が明らかになった。m3.com編集部が入手した「事故調査報告書に対する反論」では、遺族や大学への謝罪の言葉がある一方で、当時のガイドラインに照らし合わせると適正な治療だったなどと反論。特定の新聞社に病院幹部しか知り得ない情報が意図的に漏えいされているとの不信感も示されていた。 反論文、謝罪文は執刀医と診療科長の連名で、反論文はA4判で13枚、謝罪文は1枚だった。群大病院が公表した事故調査報告書の章建てに沿って反論している。報告書では、術後100日以内に死亡した8人の手術に対して、全て過失があると判断したが(『死亡全8症例「過失あり」、群大最終報告』を参照)、2人の反論文では「その結論を導くまでの理由にも納得できないものがあり同意できない」と主張。死亡率が高いという指摘に対しては、実際は103例の腹腔鏡手術を行ったにもかかわらず、「93例」で計算されており、「実際より高い死亡率が公表された」と訴えている。診療録記載が不十分という指摘は認めた一方、患者へ...