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平均在院日数の短縮、これ以上は容認できず

レポート 2015年6月29日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

6月28日の日本医師会定例代議員会で、副会長の中川俊男氏は、「平均在院日数の短縮は限界を超えている。これ以上の短縮化は容認できないことを一貫して主張しており、今後もその方針は変わらない」と訴えた。中川副会長は中央社会保険医療協議会の場などでも同様の意見を表明しており、医療費抑制圧力が強い中、平均在院日数の短縮を求める動きを改めてけん制した。 日本医師会副会長の中川俊男氏。 中川副会長は過去数年、平均在院日数が短縮されたものの、それが医療費抑制につながったかは不明とした。その短縮は、患者側だけでなく、勤務医の負担も増すために問題であるとし、「いまだに平均在院日数が短いことがステータス」という医療界の風潮も疑問視し、今後も医療の本質を歪める平均在院日数の短縮化をはじめとする指標の導入は受け入れないとの方針を示した。 さらに東日本大震災の際、平均在院日数が入院基本料等の施設基準を満たさなくなった場合にも、震災前の入院基本料等を算定できるなどの特例措置が取られたことを例に挙げ、今後の災害や天災においても、同様の対応が速やかに実施されるよう要請していくと説明した。 「短いことがステータスなのか」...