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全80大学の麻酔科教授に訴訟支援を要望

レポート 2015年7月12日 (日)  橋本佳子(m3.com編集長)

全国医師ユニオン主催の「麻酔科医師労災訴訟裁判」の緊急報告会が7月11日に開催され、同ユニオン代表の植山直人氏は、全国の80大学の麻酔科教授や日本麻酔科学会宛てに、同裁判への支援を呼び掛ける要望書を送付したことを明らかにした。 要望書は、植山氏が共同代表世話人を務める「麻酔科医師労災訴訟を支援する会」名で、7月1日付。労災をめぐる今年4月の東京地裁判決が、麻酔科医の勤務実態を反映していない判決であることから、「この判決を放置することは、日本の医療にとって大きな禍根を残す」と訴え、東京高裁に意見書を送るほか、同支援する会の賛同人に加わることなどを求めている。 麻酔科医の代理人弁護士の川人博氏。 同会が問題視しているのは、約200床の民間病院で、常勤医1人体制だった当時53歳の麻酔科医とその妻が、勤務先の病院を安全配慮義務違反で訴え、損害賠償を求めた裁判。同麻酔科医は、2007年8月に脳出血を発症し、遷延性意識障害となり、現在も寝たきりの状況が続いている。原告側の主張では、発症前1カ月の時間外労働時間は121.12時間で、過労死ラインを超えていた。労働基準監督署は労災認定したが、今年4月の...