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「医療者個人へのアプローチが不足」、千葉がん最終報告

レポート 2015年7月17日 (金)  高橋直純(m3.com編集部)

千葉県がんセンターで腹腔鏡下手術での死亡が相次いだ問題に関連し、死亡11例のうち8例を担当した男性医師が関わった抗がん剤治療で患者が死亡した件について、院内医療事故調査委員会(委員長:佐野圭二・帝京大学医学部外科学講座教授)は7月15日、「医療的問題はなかった」と判断したことを明らかにした。事故調が同日に公開した報告書では、遺族の希望として調査結果に関する記載はないが、 千葉県病院局が設置した第三者検証委員会(会長:多田羅浩三・日本公衆衛生協会会長)にそのように報告したという。第三者委も同日、最終報告書を公開、特定の医師で問題が相次いだことについて「医療事故事例の当事者となった医療者個人へのアプローチが必要。同センターはでは不足していた」と指摘した(資料は、千葉県病院局のホームページに掲載)。 腹腔鏡下手術関連の死亡事故を調査する第三者委は2014年度中に最終報告書を公表する予定だったが、3月19日に調査対象の男性医師が手掛けた肝動脈化学塞栓療法を受けた男性患者(60歳代)が治療後3日目に死亡する事故が発生。センターは、第三者委とは別に、外部委員が主体の院内事故調査委員会を設置。事故調...