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研究医養成には思い切った仕組み必要◆兵庫医科大Vol.1

スペシャル企画 2015年7月26日 (日)  高橋直純(m3.com編集部)

m3.com編集部が今夏、先に実施した「医学部長アンケート」の回答大学・医科大学を中心に、さまざまな改革に取り組む現場の動きをリポートするスペシャル企画「改革進む医学教育」。第2回目は研究医養成に力を入れ始めた兵庫医科大学の取り組みを紹介する(計2回の連載)。 基礎医学領域でのMD研究者の減少――。日本の医療界が抱える問題の一つへの解決策として兵庫医科大学が、2016年度から研究医コースをスタートさせる。学部教育において臨床分野の講義の出席・試験を免除、最大600万円の奨学金を用意し、博士号取得後には特任助教としてのポストを保証するという思い切った内容になっている。既に2014年度から医学部入学定員を研究医枠として2人増加させている。同大副学長で、医学教育センター長の鈴木敬一郎氏は「兵庫医大出身のスター学者を出したい」と意気込みを語る。 自大出身の幹部教員増やしたい 兵庫医科大学 研究医コースを設置する背景には、基礎医学分野の研究志望者の減少がある。基礎医学研究者はこれまで、臨床医から大学院に戻るケースなどがあったが、2004年度からの臨床研修の必修化や医師不足による多忙などで、そうし...