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収益安定化が課題、がん研有明病院、山口院長

レポート 2015年8月4日 (火)  池田宏之(m3.com編集部)

7月に就任したがん研究会有明病院(東京都江東区)の新院長の山口俊晴氏が7月31日に会見を開いた。診療報酬上の評価や控除対象外消費税の問題で、利益が減少しつつある点に触れながら、年間約1万件の手術実施で、収益の安定を図りたい考えを示した。さらに、「(外科全体の問題として)外科医に外科医らしい仕事をさせていないのが問題」とも述べ、外科医としての本来業務に専念できる体制の重要性も指摘した。 有明病院の医業収入については、2012年以降増加傾向にあるが、収入から支出を引いた利益については、2102年23億円、2013年16億円、2014年10億円と減少を続いている状況。山口氏は「このままでは赤字転落する」との危機感を職員に訴えていると言い、診療報酬の評価に加え、医療材料や設備投資にかかる消費税を実質的に医療機関が負担している控除対象外の消費税の問題点がある点を指摘した。入院の利益率は2012年の13.9%から、2013年には9.8%に減少しているという。 がん研究会有明病院の新院長の山口俊晴氏は、新しい医療の導入にも取り組む考えを示した。 さらに、外来は2013年に赤字に転落したことも紹介し、...