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自治医大のカリキュラム、一から作成◆Vol.15

スペシャル企画 2015年8月15日 (土)  橋本佳子(m3.com編集長)

――1972年から自治医大教授に就任した高久氏。教授採用以外にも、教育カリキュラムの作成など、自治医大の新設準備は多忙を極めた。自治医大は、1972年の創設当初から、クリニカルクラークシップを取り入れるなど、先進的な医学教育を実践した。 当時の文部省と厚生省の共催で、「医学教育者のためのワークショップ」が開催されており、私も参加した経験があります。1週間の日程で、富士山の麓の施設で泊まり込みで行われていたため、「富士研」とも呼ばれていました。そこで今では当たり前になっているクリニカルクラークシップ形式の臨床実習、上級生が下級生を教える屋根瓦方式の教育などの手法を学びました。 新しい大学の準備は、チャレンジングな仕事でしたね。カリキュラム委員会の委員長を務め、1、2年の教養課程のカリキュラムは、東大の教養学部から来た別の先生が作りましたが、3年目以降のカリキュラムは、私が作りました。臨床実習の期間は、当時はもちろん、今でも他の大学と比べても長いですね。 「富士研」のワークショップで勉強した内容は、カリキュラム作成に当たり、本当に参考になりました。また川崎医科大学は当時、比較的新しいカリキ...