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教授にも「通信簿」、講義をチェック◆山形大学Vol.3

スペシャル企画 2015年8月11日 (火)  橋本佳子(m3.com編集長)

「教授に向かって、『先生の講義、ここが問題』とはなかなか言いにくい。講義をビデオ撮影し、その内容の評価とフィードバックを始めたのは、医学生により良い講義をしてもらうため。審査する教員には、改善点などについての建設的なコメントを書いてもらい、フィードバックしている」 こう語るのは、山形大学医学部長の山下英俊氏だ。同大では、2013年度から教授34人の講義をビデオ撮影、それを評価し、当該教授にフィードバックする取り組みを始めた。2014年度中に教務委員会で、評価法を決定、誰が担当したかが分からない形で評価を実施。その結果については、教授本人にフィードバックし、教授会に報告するほか、優秀者は年度末の学内の医学会で表彰した。この評価は、ピアレビューの一環でもあり、教授のいわば「通信簿」。 山形大学医学部長の山下英俊氏(右)と教務委員会委員の北中千史氏(左) 評価は2人で実施 教務委員会委員の一人、腫瘍分子医科学講座教授の北中千史氏は、「基本的な考え方はキャンサートリートメントボードと同じで、お互いに意見を言い合い、結果的により良い講義、医学教育を作り上げていくのが狙い。評価を通じて、相互の勉強...