1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 専門医、「標榜」と将来は連動◆Vol.26

専門医、「標榜」と将来は連動◆Vol.26

スペシャル企画 2015年8月26日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

――高久氏は厚労省の「専門医の在り方に関する検討会」の座長を務め、2013年4月に報告書をまとめ、2017年度からの新専門医制度の基礎を作った(『最大の成果は「総合診療医」の創設 - 高久史麿・日本医学会会長に聞く◆Vol.1』などを参照)。 検討会ではいろいろな議論がありました。専門医とは何かという点では、「スーパードクター」ではなく、「安全で標準的な医療ができる」「患者さんに信頼される」という形で定義しました。医師にとっては、患者さんの信頼を得るために専門医が必要になるでしょうし、専門医を取得するというプライドもあるでしょう。それにやはり、学会に出席して判子だけを押してもらって帰るというのは、やめるべきだと思っています。そうではなく、きちんとトレーニングを受け、勉強した上で資格を取得する制度が必要です。 今、日本では医師全員が専門医を取得しているわけではありません。アメリカでは、レジデンシーを修了しないと、その科を標榜できない。「標榜の自由」は、専門医制度と関係してくる問題で、いずれ日本も、専門医の資格を持たないと、標榜を出せない時代になってくるかもしれません。その方が、患者さんに...